七面鳥をローストすると | 空の続きはアフリカ
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七面鳥をローストすると

【2009.12.28 Monday 01:00
クリスマスや人の集まりに、大きな七面鳥をローストするようになって何年が経つのだろう。

いまからほぼ30年(!)前、ニューヨークの大学院生用の寮では、オーブンを1時間以上ちんちんに熱くしてからオモムロに……。これはゴキブリが徘徊するキッチンの中にあるオーブンを“浄化”するための苦肉の策だった。クリスマスの寮に残っていたのは、家が海をいくつも越えるところにあるような数人で、お国料理を持ち合って、メインの七面鳥をいただいた。

冬の駒ヶ根や東京でも、4キロくらいの大きさの七面鳥はなんとか、この時期に入手することができた。確か、1キロ1000円くらいだったと思う。肉類が何でも高い日本でこの値段は嬉しかった。だって、4キロの七面鳥は何人ものゲストへのとっても立派なご馳走になったから。英語の生徒さんたちの家族と一緒にクリスマスを楽しんだ。

そして、雪が舞うようなクリスマスの気候ではなかったけれど、リベリアやエチオピア、はたまたマラウィでも、何とか人の伝手を頼って、このじっくり扱えばなんとも優しい味を提供してくれる鳥をローストしてきた。

私の七面鳥のローストの仕方はとっても簡単。若いころはお腹にいろいろな詰め物も試したが、我が家ではどう味を工夫しても、この詰め物に人気が集まらない。そこで、もうここ数年、何も詰めないでそのままオーブンに入れてあっさりとした簡単ローストを作ることに決め込んでいる。

七面鳥、4キロ程度の大きさで、ローストにかかる時間は約3時間。175度くらいの低めのオーブンでゆっくり、ゆっくりローストしていく。ローストには、ローズマリーの香りが大好きな私は、味よりも何よりも、七面鳥をローストしている間にキッチンに漂う香りに幸せを感じてしまう。

オーブンに入れる前の七面鳥。姪のリナです

オーブンに入る前の七面鳥です。持っているのは姪のリナ。

我が家では、七面鳥の付け合わせもいつも決まっている。

サツマイモとリンゴの煮物(定番です)、
サラダ2〜3種類(豆類を忘れずに)、
日本のご飯(これは欠かせず。私のグレービーにはお醤油が隠し味で入るため、ご飯との相性が抜群なのだ)、
スキャロップト・ポテト(ジャガイモのグラタン)。

家族以外のお客さんを招くときは、これ以外に、コロッケや海老フライなどの揚げ物やエビのサラダを作るときもあるし、サーモンのパティが登場することもある。

七面鳥、サツマイモ、サラダ二種

付け合わせもできましたよ〜

さて、今年のクリスマスはとっても少人数でゆっくり過ごしている。夫と娘は日本だし、妹も仕事の関係で、彼女の二人の子どもを残してこれまた日本。だから、息子、カンジ、甥のアジーノ、姪のリナの四人でのクリスマス・ディナー。

今年は少人数のクリスマスでした。

ただ、正直に告白すると、ここダーバンに住み始めてからはクリスマスを積極的に祝うことを躊躇している。私はクリスチャンの友人がたくさんいるから、彼らの家に招かれて、クリスマスを祝うことはまったく問題ないのだが、自宅では、なんとなく、なんとなく、クリスマスツリーなどを飾り付けるのも申しわけないような気がして、遠慮している。

日本にいるときは、子どもと一緒にツリーに電飾を飾った年もあった。

でも、イスラム教や、ヒンズー教を信心する人々もとっても多いダーバンで、クリスチャンでもない私が、クリスマスをお祝いするのは、ちょっと違うような気がしてしまうのだ。

ただ、クリスマスの「分かち合い」の精神は大いに好きだから、この時期、お財布からお金が羽をつけたように飛んでいく。我が家で働いてくれているスタッフには、一か月分のお給料はもちろんのこと、駐車場のお兄さんにもいつもの数倍のチップとか、ごみ収集のトラックのスタッフとか新聞配達人たちにも、「クリスマス、お願いします」と請われるので、この時期ばかりは、はいはい、と心付けをはずむ。

外国に住んでいると、やはり祖国のアイデンティティを感じざるを得ない時がある。私にとってそれは、やはりお正月。南アには、特に新年を日本のように祝ったりはしない。だからこそ、我が家の子どもたちにはお正月の雰囲気を伝えたい。

クリスマスは遠慮したけれど、暮も押し詰まった大晦日には、お正月用にダーバンに残った日本人の友人たちを集めて、お餅つきをすることが恒例の行事になりつつある。 実は、NHK の衛星放送が入る我が家には、暮の31日に、紅白歌合戦を見るために人が集まってくるのだ。

ダーバンにいる日本人の方々、我が家で31日にお餅つきをしますよ。南アと日本の時差は7時間なので、お餅つきをしながら、紅白歌合戦も昼間に見られますから、どうぞ、遊びに来てくださいね。誰でも大歓迎ですよ。お待ちしていま〜す!

author : y-mineko
| 美味しいもののこと | comments(6) |

この記事に関するコメント
アフリカの「クリスマス」、正直ピンときませんでした。
まだまだ意識の上でも遠いんだなあ。。と自覚。
そんな距離をひとっとびの記事をいつもありがとうございます!
佳い年をお迎えくださいね。
| mimosa | 2009/12/29 1:46 PM |
mimosa さん、

そうなんです。雪はありませんが、街はクリスマスムード一杯でした。ときおり、ビーチ姿のサンタさんも現れたりして・・・。

来年もよろしくお願いします。
| 吉村峰子→mimosaさん | 2009/12/31 3:36 AM |
リナちゃんが大きくなっていてびっくりしたよー。
私はどうも彼女のことが思い出深いの。
峰子さんが私の実家にみんなで行ったとき、りさちゃんが
うちのママに、友達との出来事を話していて、
うちのママが「アイナちゃんのどんな肌の色のイ友達とも
みーんなで仲良くできるから、リナちゃんも今度アイナちゃんに
会いにマウイに行こうね」って言ったんだって、
りなちゃんはそれはうれしそうで、うちのママは、次にいくときに
連れて行ってしまおうかと思ったらしい。そのあと、みんな南アに
行っちゃったものね。でもこれからリナちゃんたちもカンジみたいに
マウイにこれるし、私たちも南アにいくさぁ〜
峰子さん、あらためて、明けましておめでとう!
元旦の今日、映画「invictus」ではじめました。
映画はじまっつぐにもうウルウル、最高にいい映画だったよ。
この話はメールでね〜
| 愛 | 2010/01/02 2:02 PM |
愛ちゃん、明けましておめでとう!

リナはね、エイコママにそう言われたことをとってもウレシク覚えていてね、「一番行きたいところはハワイ」と今でも言ってます!行かしてあがたいなぁ。でも、南アとハワイって、はんぱじゃなく遠い!でも、距離は問題じゃないね。リナの心の中に、「ハワイに行って、アイナちゃんと遊びたい」という温かい気持ちがあるのが、オバは嬉しい。

1年間の寮生活で、彼女はとっても大人になりました。とってもいい子
だよ。人を思いやれるし、優しいし。

今年もよろしく!
| 吉村峰子→愛ちゃん | 2010/01/02 2:32 PM |
新年おめでとうございまーす。
あ!いま妹さん日本に来てるのですか?もし時間があったら会いたいなぁ・・と思います。良かったら連絡ください。
峰子さん、クリスマスを祝うのは別にキリスト教徒でなくても全然良いと思いますけど、気持ちはちょっとわかります。
私はキリスト教徒になったので、むしろ神社にも寺にも初詣に行かなくなりましたし、門松も飾らなくなりました。
峰子さんのターキー懐かしいです。りなちゃんも大きくなってびっくりです。
| みつこ | 2010/01/02 10:42 PM |
みつこさん、

そうだったねぇ。みつこさん一家もよく我が家のターキーを食べにきてくれたよね!

宗教が日本より、ぐっと身近にあるダーバンでは、「クリスチャンじゃないのに、クリスマスを祝う」というのがね、う〜ん、ちょっと違和感があるのです。ヒンドゥーの人やモスラムの人たちにどう言うの?ということも気になっちゃうし。

その点、お正月はいいなぁ、と思います。とってもみんなに共通で。でも、多くの人に、「旧正月では祝わないの」と言われて、ぐっとくるときもありますが。
| 吉村峰子→みつこさん、 | 2010/01/04 3:50 PM |
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吉村 峰子
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English & Japanese
language instructor
interpreter
(Japanese - English)