英国での合唱コンクール | 空の続きはアフリカ
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英国での合唱コンクール

【2012.07.12 Thursday 04:20
 日曜の晩にダーバンに戻ってきました。

カフェグローブの連載が終わって、たくさんの人たちから、
「空色庵、必ず毎週更新してくださいね。毎週、峰子さんの書いたものを読むのが楽しみで、お休みされると、ものすごくがっかりするんです」
なんて、言っていただいて単純な私は感激しています。

で、
「そうだ!がんばろう!」
という決意をしたにもかかわらず一週間時間を明けてしまいました。ごめんなさい。

あのね、言い訳は山ほどあるんですよ〜。

でも、まあ、そんなことは置いておいて、今週はショウコたち、Midland & Pietermaritzburg Youth Choirの英国Walesでの活躍をご報告しましょうね。

このWalesのコンクールは、Llangollen International Musical Eisteddfod という名前の国際的な催しです。何と歴史も古く、1947年から毎年開催されていて、世界各国から参加者が集います。合唱がメインのコンクールなのですが、フォークダンスや楽器や歌唱やら、25種類の種目が6日間で競われます。

そもそも、ショウコたちの合唱団の指揮者Mr.Silkが、このWalesの出身なので、このコンクールに参加することになったようです。

今回のこのツアーには、英国女王の60周年の即位記念のためのコンサートに招待されてWestminster Churchでも歌ったり、16日間の期間中、彼らは本当にいろいろなところでその力強い歌声を披露しています。

私は米国への出張があったので、その帰り道をちょっと変更して、英国へ寄り道して、このコンクールを見学したのでした。

本当によかったです。ちょっとダーバンでの仕事も留守番の人たちに迷惑をかけたのですが、寄り道したかいがありました。

まず、このリンクから、彼らたちが Youth Choir 部門で堂々の2位となったステージが見られます。

http://llangollen.tv/en/clip/midlands-youth-choir/

このYouth Choir 部門の1位は、シンガポール国立大学の合唱団でした。大学生の合唱団と競って堂々の2位ですからたいしたものです。

会場の外であったシンガポール大学の彼らに思わずインタビューしてしまいました。彼らは音楽部の学生たちではないものの、なんと週3日、一回3時間も練習するそうです。
高校生のショウコたちは、週1回、4時間の練習ですからね、もしも、練習時間がもっとあったら、優勝するのも夢ではなかったのですよね。

それから、今回からの種目として、Show Choirというダンスと合唱を同時にする形式がありました。ショウコたちの演目は、オペラ座の怪人のメドレーからアフリカの音楽につなげる大胆な構成でした。そのダンスの振り付けはショウコがすべて担当したそうです。

当日、最終コンペに進めたのは3つのグループだったのですが、そこでショウコたちはこれまた2位の成績でした。

その最終コンペは、何とオペラ歌手の Alfie Boe のコンサートの前座のような形で行われたのですが、Alfie Boeがその3チームをステージに呼んでくれ、彼のバンドと一緒に競演させてもらいました。

華やかな舞台で心から楽しそうに歌って踊っているショウコは本当に輝いていました。

でも、実は私、この最終コンペの入場券を持っていなかったのです。

このコンクールのチケットは、インターネットで昼間の通しチケットを4日間買っていたのですが、彼らのこのShow Choirがまさか最終に残るとは思わず、あらかじめ購入はしなかったのです。

で、このAlfie Boe、英国では超人気のオペラ歌手で、彼のコンサートチケットはロンドンの大きな会場でも超売り切れ状態らしく、当日券などまったくありません。

でもね、せっかくの機会なので、会場から一旦はホテルに戻ったものの、万が一の可能性に賭けて、もう一回会場に出掛けていきました。

ショウコたちの合唱団の関係者の一人が、もしかしたらチケットが一枚余分にあるかもしれない、と言ってくれていたのです。

でも、携帯電話がこういうときに限ってうまく機能しなくなるのです。

何回かけても、通じません。

で、半べそ状態の私、何とかかんとか、言い訳をしながら、会場のテントまで近づくことに成功!

しかし、テントの入り口を守るボランティアの地域の人たちが、テントの中をのぞくことさえダメです、と強固なガード。

でも、私は南アから来ていて、娘がこれから歌うんです、娘たちの出番だけ聞かせてください、お願いします、と必死のお願いを繰り返しました。

で、そんなことを押し問答していると、ショウコたちの出番になってしまったのです。
そうしたら、私はいつの間にか泣いていたのです。

稔が亡くなった後、ショウコがどれだけ彼女なりにがんばっているかを誰よりも知っている私は、彼女のがんばりがとっても嬉しくて、涙があふれて止めようがなかったのです。

そんな私を見たボランティの人が、そっと私をテントの中に入れてくれました。

「ここからのほうがよく見えますよ」

私は感謝しながら、ショウコたちのステージだけを見せてもらい、その後、テントの外にあったイスに腰掛けました。

気持ちが張っていたのでしょう。ちょっと放心状態になっていたのかもしれません。

すると、また別のボランティアの人が来て、私に優しく話しかけてくれました。ショウを見ながらぼろぼろ泣いていたので心配かけてしまったのです。

私は彼女に、2年前に稔が亡くなったこと、それでも、娘がこんなにしっかりがんばっていることが嬉しいから涙が出てしまったの、と静かに話しました。

その数分後、その人がまたやってきて、私にこう言うのです。

「一つ空きの席があります。座りますか」

私はその好意が嬉しくて、はい、と頷いて、その人たちの後についてテントの中に入れてもらいました。

Alfie Boe のコンサートも素晴らしかったです。

そして、彼が合唱団たちをステージに呼んでくれて、彼らたちが本当に嬉しそうにステージ狭しとダンスしながら競演する姿を、私は、Llangollen の街の人たちの好意で見ることができたのです。







author : y-mineko
| あんなこと、こんなこと | comments(4) |

この記事に関するコメント
うわあ。強い気持ちって伝わるんですね。あたたかい、やわらかい心を持った人がいてよかった。そんな人がいてくれてよかったという思いが、また自分も人になにかしたいという気持ちにつながりますよね。ショウコさんたちのがんばりにも拍手です。
| アイドル | 2012/07/17 10:03 AM |
峰子さん、よかったね〜
あのね、こないだペケロがなくなったあとはじめての大きなハワイアンスラックキーギターのフェスティバルがあって、ペケロの友人のミュージシャンが5曲の持ち時間のうちの2曲をナマカとエラに歌わせたの。ナマカたちを応援したくって、ナマカたちの髪の毛を素敵にアレンジして私もバックステージに行ったんだけど、なんとナマカはまるでペケロがいつもそうしたように私をステージにあげて踊らせてね。ほんと、泣けたよ。でも、そうやって強くなっていくしかないじゃないね。ロビンもたくさん泣いてた。なんかね、ロビンを応援するたびに、峰子さんやショウコちゃん、カンジくんを思い出す!これからも泣きながらでも、がんばっていこうね!
| ai | 2012/07/20 7:53 AM |
アイドルさん

強く思う、って大切ですよね。私は本当に幸運で、こういうとき、きっと空のかなたで私を助けてくれている存在を感じます。

ショウコさんたち、本当にがんばりました。若いときに、きちんとした実力を伴った大人に指導してもらえる幸運はありがたいもの。彼女たちの合唱の指導者が素晴らしいのです。
| アイドルさん←吉村峰子 | 2012/07/23 4:33 AM |
愛ちゃん、

ペケロが亡くなってから、ロビンもナマカもエラもがんばっているんだよね。

応援しているよって言ってね。なかなか会えないけれど、いつも応援しているからね。愛ちゃんもはやく南アにおいで。私が元気なうちに南アにおいで。
| 愛ちゃん←峰子 | 2012/07/23 4:36 AM |
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吉村 峰子
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English & Japanese
language instructor
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