Reunion! | 空の続きはアフリカ
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Reunion!

【2012.06.26 Tuesday 14:28
 大学の同窓会がありました。

 

卒業してからなんと30年の月日が流れたことに思いを馳せると、とっても不思議な気持ちがします。

 

私にとって、1970年代の後半から大学生活を送ったオレゴン州ポートランドは、第二のふるさとです。

 

それにしても、30年ぶりに再会する友人たち!

 

期待と不安?でいっぱいでしたが、会ってみると、30年前とあまり変わらない仲間たちで、笑ってしまいました。

 

で、おかしかったのが、

 

「えっ、こんな記憶、私の脳のどこにしまってたの??」

 

という発見。

 

メキシコ出身のアレックスと私、そして今回の同窓会は参加しなかったのですが、マレーシア出身のチア。この3人は、大学1年生のとき、とにかくよく集っていろいろなことをしました。

 

3人とも、それぞれアメリカ人の友人もいたのですが、アメリカ人の友人たちの言動にちょっとげんなりしたとき、その不満をお互いに打ち明け慰め合っていたのです。

 

で、私、アレックスに会うや否や、思い出したことがあって、言いましたよ!

 

積年の恨み?とまではいかないものの、30年以上前にすっきり言えなかったことが、30年ぶりに出会った早々に口をついて出てきたことに、笑ってしまいました。

 

「アレックス!あのねえ、あなたね、私に車を運転させて、スキーに行ったとき,連れて行った女の子にハンバーガー買ってあげて、私には買わなかったでしょう!ちょっとひどくない??」

 

周りで聞いていた友人たち、大爆笑!

 

私も言ったあと、おかしくておかしく、涙が出るほど笑いました。

 

当のアレックス、大学時代のすらりとした容姿から、かなり変化したおなか周りに手を当てながら、

 

「ぼく、そんなひどいことをしたの?まったく覚えていない」

 

と苦笑い。

 

友人たちは、そのやり取りに大笑いですが、私は、“記憶”の不思議さに改めて感じ入っていました。

 

悲しいときや辛いとき、私は楽しかったこと、嬉しかったことを思い出して、厳しい局面を乗り切ります。

 

そして、いろいろな場面での鮮やかな“記憶”が私を職業的にも、個人的にも支えてくれるのを認識しています。

 

同窓会のもう一つの楽しみは、懐かしい教授陣に再会することでもあります。

 

私の卒業した大学は、小さな私立の大学なので、多くの教授陣がまだ現役でいることも嬉しいことでした。

 

Dr. Jane Atkinson は、今は教授職を離れて、副学長として活躍しています。

 

私が大学に在学中、彼女は新鋭の文化人類学者で、インドネシアのフィールドワークから戻ったばかりの時期でした。

 

1970年代のアメリカのリベラルアートの大学は、今考えてもかなり筋金の入ったリベラルな雰囲気がキャンパスを覆っていました。

 

私の母校のLewis and Clark College で過ごした学生時代は、今の私の人生を大きく支える柱になっています。

 

ここで出会った世界各国から集まっている学生たちとの交わりの中で、私は世界にある様々な文化を知り、そしてその違いの中にある普遍的な人間の感情、行動を学びました。

 

普遍性を実感する一番の方法とは、目の前にいる人の違いを超えて、その人の中にある人間性に触れること、これにつきます。

 

そして、その人間性に魅力を感じることができると、その普遍性が、困難にあった時の心の支えになるのです。

 

「ああ、こんなに違うバックグランドを持った人が、こんなことをする、こんなことを考えている」

 

という思いは私の心を暖めてくれるのです。

大学1年生が多く集まった文化人類学の授業でした。学生たちよりも、若干遅れて教室に入ってきたDr. Jane Atkinsonは、片手にコーヒー、片手に抱えきれないくらいの資料を持っていました。

 

70年代ですから、彼女は、素足に革のサンダル、スカートはコットンのフレアーです。ヒッピーよりもちょっとフォーマル、とでも言えばお分かりいただけるでしょう。

 

椅子は左側にちょこんと小さな机のついたアメリカ特有のものです。

 

そこに座わろうとした彼女、手に持っていた資料をざーっと、床に落としてしまったのです。

 

そのとき、彼女が口にした言葉。

 

“SHIT!”

 

私は日本から来てそんなに時間が経っていなかった頃です。私にとって、大学の教授が、こういう言葉使いをすることが愉快で仕方がありませんでした。

 

「ああ、いいなあ、自由でいいなあ」

 

と、思ったことを鮮明に記憶しています。

 

で、30年振りに再会したDr. Jane Atkinson。このエピソードを披露したところ、真っ赤になってしまいました。

 

私が、日本から来て間もない10代だった私がこれにどんなに親近感を覚えたか、という話をすると、彼女も感慨深げになりました。元は人類文化学の教授ですから当然ですよね。

 

記憶をたどるということは、もちろん、楽しい思い出ばかりではないでしょう。

 

でも、普段とは違うことをすることで、何十年も思い出しもしなかった“記憶”を引っ張りだすのは、なかなか楽しいことですね。

 

同窓会、とっても楽しみました。

 

 

 

 

 

 

author : y-mineko
| あんなこと、こんなこと | comments(9) |

この記事に関するコメント
吉村さんCafegloveでの連載お疲れさまでした。今はこちらにいらっしゃるのですね?私は大学へ行った事はありませんが、バックグラウンドがアメリカではない友人達との”アメリカ人”の愚痴や不満といったお言葉は実に理解できます。そういうの日常茶飯事の世界にいる私も今同じ気持ちが湧き上がる事多々有りなのですもの。こちらの記事楽しみにしていますね。(名前変えました、以前はきっと中村嬢という名前だったと思います。。)
| YUKICHI | 2012/06/30 12:47 AM |
御縁を感じてメールさせて頂きます。

9月に、両親のお供で、ダーバンへ行くことになったので、インターネットで色々と検索をしていて、吉村様のサイトを見つけました。
多分、ほぼ同年代?でしょうか。
そして、私は、八王子住在です。
二男一女がいます。
吉村さんが、八王子にいらしたころは、4人で暮らしておりましたが、
今は、23歳の娘と愛犬と暮らしております。

ダーバンにお住まいですか?
配信を時々、覗かせて戴きますね。
楽しみが増えました。

青木
| 青木ゆり | 2012/07/01 10:38 PM |
Cafegloveの連載、楽しみに読んでいました。
峰子さんや、ご家族のことが他人と思えなくなってきて...。
これからはこちらで応援させて下さいね。
| roquette | 2012/07/02 3:23 PM |
カフェグローブでの連載を毎度楽しみに拝読いたしておりました。
終了してしまって本当に残念だったのですが、こちらで続けてくださるとのこと、本当に嬉しく思っております。
貴重な気付きを下さる吉村さんには感謝しております。これからも楽しみにしています!
| tanco | 2012/07/03 12:42 PM |
cafeglobeよりちょっとくだけた感じ、また楽しみにしています。同窓会って参加していないのですけど、そんなに記憶がよみがえるものなのですか?。峰子さんの芯を作った留学時代のお話。一緒にあの頃に戻った気分をいただきました。
| Akitoshi | 2012/07/03 11:23 PM |
YUKICHI さま、

変わらずのごひいき、ありがとうございます。いま、英国に来ています。ロスからロンドンへ移動して、ロンドンからこのウェールズまで、車を運転してきました。ロスの空港がwifiになっていないkととに仰天しました。

これからもよろしくお願いします。

峰子
| YUKICHI 様←吉村峰子 | 2012/07/05 6:38 AM |
roquetteさま、

ありがとうございます。こうやって、また皆さんのコメントをいただけるようになったのが、何より嬉しいです。

これからもよろしくお願いします。

峰子
| roquetteさま←吉村峰子 | 2012/07/05 6:44 AM |
tancoさま、

毎週、読んでくださっていたのですね。とっても嬉しいです。年取ってきて、さらに迷走度が増している感じがしますが、これからもがんばって書いていきます。

どうぞ、どしどし、コメントをくださいね。とっても嬉しいです。

峰子
| tancoさま←吉村峰子 | 2012/07/05 6:47 AM |
akitoshi さま、

同窓会、楽しかったです。若さをキープしているのもいれば、見違えるほど老けた人もいて、びっくりしました。でも、30年以上もあっていなかった友人と一挙に再会するのは、やはり,人生のボーナスだなら、と思います。

同窓会、お勧めです!

峰子
| akitoshi さま←吉村峰子 | 2012/07/05 6:50 AM |
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吉村 峰子
writer
English & Japanese
language instructor
interpreter
(Japanese - English)